
七十二候:楓蔦黄/季語:冬近し・冷まじ
九月の誕生、十月の五十日・百日の祝を経て、その子は幼児になります。
平安の子どもは、乳母(めのと)に育てられました。実の母ではなく、乳母が乳を与え、寝起きを共にする。乳母の子は乳母子(めのとご)といい、生涯にわたって主人を支える、きょうだいのような間柄になります。『源氏物語』の惟光(これみつ)も、光源氏の乳母子でした。
そして幼いうちは、男女ともに同じ姿をしています。髪は肩のあたりで切りそろえ、着るものも大きく変わらない。 男女の別が装いに現れるのは、もう少し先です。
幼な子は「まだ人になりきっていない」存在と見られていました。だから神仏に近い、とも。無垢というより、こちら側とあちら側の境にいるという感覚です。
今日の一語 乳母子(めのとご)…… 乳母の実子。同じ乳で育った、血のつながらないきょうだいです。
