
七十二候:山茶始開(つばきはじめてひらく)/季語:立冬・冬に入る・初冬
暦の上で、今日から冬です。
八月七日ごろの立秋で、まだ暑いのに秋が立ちました。今日もまた、まだ暖かいのに冬が立ちます。二十四節気は、いつも実感より半歩早い。 それは暦が間違っているのではなく、季節の変わり目を「兆しの時点」で取るからです。
さて、この日の候の名には、ちょっとした行き違いがあります。「山茶始開」——読みは「つばきはじめてひらく」。けれど「山茶」が指すのは、椿ではなく山茶花(さざんか)というのが通説です。
椿が咲くのはもっと先、春先のこと。今ごろ咲いているのは、たしかに山茶花のほうです。
読みと中身が食い違ったまま、千年伝わってきた。暦にも、こういう傷があります。
今日の一語 冬に入る…… 立冬のこと。「立つ」も「入る」も、季節を人が迎える言い方です。
