
七十二候:菊花開/季語:神嘗祭・新穀
伊勢神宮で、その年の初穂を天照大神に捧げる祭。十月十五日から始まり、今日が中心の日です。
神宮のもっとも重い祭のひとつで、新しく穫れた米を、まず神に差し上げる。人が食べるのは、そのあとです。
十一月には新嘗祭(にいなめさい)があり、こちらは天皇が新穀を神々に供え、みずからも召し上がる。神嘗が「捧げる」祭なら、新嘗は「ともにいただく」祭です。
二月の祈年祭(としごいのまつり)で実りを祈り、十月の神嘗祭で捧げ、十一月の新嘗祭でともにいただく。一年の祭が、稲の一生をそのままなぞっています。
平安の年中行事の骨格は、突き詰めれば米の暦でした。あれほど雅な文化の中心に、稲がある。
今日の一語 初穂(はつほ)…… その年最初に穫れた稲。神に捧げる最初の分、という意味から、今の「初穂料」の語も生まれました。

