8月27日|葡萄(えび)

葡萄色

七十二候:綿柎開/季語:葡萄・葡萄棚

いま出回っているのは西洋種ですが、日本には古くから山葡萄がありました。

そして重要なのは、色の名として残っていることです。葡萄色(えびいろ)——山葡萄の熟した実のような、赤みの強い紫。「えび」と読みます。海老ではなく、葡萄。

平安の襲の色目にも、葡萄染(えびぞめ)という名があります。

日本の色名は、そのほとんどが自然のものの名前です。蘇芳(すおう)は染料の木、朽葉(くちば)は落ち葉、女郎花(おみなえし)は花、鴇色(ときいろ)は鳥の羽。

色を数値ではなく、「あれの色」で共有していた。 それが通じるということは、その「あれ」を全員が見ていたということです。

葡萄色が通じる社会は、山葡萄を知っている社会でした。

今日の一語 葡萄色(えびいろ)…… 山葡萄の実のような赤紫。平安の色名で、装束にも用いられました。

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