8月25日|生絹(すずし)

生絹

七十二候:綿柎開/季語:夏衣・単衣・薄物

平安の夏は、どんな衣で過ごしたのでしょう。

答えは生絹(すずし)です。繭から取ったままの、練っていない絹。糊のような成分(セリシン)が残っているので、張りがあり、透けて、涼しい。 練った絹(練絹=ねりぎぬ)は柔らかく光沢がありますが、夏には向きません。

同じ絹を、練るか練らないかで夏冬に使い分ける。

そして夏は、枚数を減らします。 冬が重ねることで暖を取るなら、夏は減らすことで涼を取る。単(ひとえ)だけになり、下の色が透ける。

透けることを計算に入れた重ね方があったということです。冬の襲の色目が「端に見える色」なら、夏の色目は「透けて見える色」。

九月十三日に、秋の襲の色目のお話をします。

今日の一語 生絹(すずし)…… 練っていない絹。「涼し」に通じる音が、そのまま名前になっています。

七日ぶんを、火曜の朝に。

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はじめの十三日は、衣紋道のお話を一日ひとつ。

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