
七十二候:鴻雁来/季語:雁・雁渡る・初雁
九月十七日に燕が去りました。そして今日、入れ替わるように雁が来ます。
七十二候は、燕の去来と雁の去来を、両方きちんと記録しています。三月「玄鳥至」・九月「玄鳥去」、そして四月「鴻雁北」・十月「鴻雁来」。二種類の鳥の往復で、一年が閉じるようにできているのです。
雁は列を作って飛びます。あの並びを「雁行(がんこう)」といい、雁の便りといえば手紙のことを指しました。漢の蘇武(そぶ)が、雁の足に手紙を結んで送ったという故事に由来します。
去るものと来るもの。同じ空の道を、季節ごとに違う鳥が通っていく。
見上げる習慣のあった人たちの暦です。
今日の一語 雁の便り(かりのたより)…… 手紙のこと。「雁書(がんしょ)」ともいいます。遠くから届くものの代名詞でした。
