10月30日|根の菜

羹

七十二候:霎時施/季語:大根・蕪・牛蒡・冬支度

霜が降りると、土の中のものが甘くなります。

大根、蕪、人参、牛蒡、里芋。霜に当たった根菜が甘いのは、凍らないように、自分の体内の糖を増やすからです。寒さから身を守ろうとした結果が、そのまま甘みになる。冬野菜のおいしさは、野菜自身の必死さの副産物なのですね。

平安の膳にも、蕪や大根、芋は上がっていました。ただし多くは羹(あつもの=汁物)、漬けたもの、干したもの。生のまま囓(かじ)る発想は、あまりなかったようです。

これから冬に向けて、食卓は根のものが増えていきます。地上のものが終わり、土の中のものの季節になる。

季節が変わるとは、食べる場所が変わるということでもあります。

今日の一語 羹(あつもの)…… 熱い汁物。「羹に懲りて膾(なます)を吹く」の、あの羹です。

七日ぶんを、火曜の朝に。

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